さ・え・ら書房編集室雑記(2002/10/13) Topへ戻る

  • 今年のノーベル化学賞に、島津製作所の田中耕一さんがえらばれたこと、これまでのノーベル賞とはちがって、わたしにとって新鮮でとても気持ちの良いものでした。
  • 発表のあった10月9日の新聞の見出しは、“田中氏、ノーベル化学賞受賞”とありました。ほとんどの読者は、“どこの田中さんなんだろう?”と思ったことでしょう。新聞社も田中さんの資料がなくて、きっとあわてたことと思います。
  • テレビに映った田中さんは、かざらない、とても謙虚なかたに見受けられました。また、新聞のインタビュー記事を読んでも、その思いは変わりませんでした。
  • 島津製作所のホームページを見ると、“弊社従業員の田中耕一にノーベル化学賞授与の発表”とありました。このような一民間企業の一従業員をノーベル賞に選んだ選考スタッフのきめ細かい調査・発掘活動は驚きであり、賞の持つ価値がさらに上がったように思いました。……これまでは、ノーベル賞といえば、学会や政府をあげての推薦活動がものをいうのではないかという印象だったのです。
  • 田中さんの科学に対する姿勢をまとめると、“常識にとらわれない”、“とにかく調べてみる”、“失敗を怖れない”、“労を惜しまない”、“楽しんで実験する”……ということになろうかと思います。
  • 小社の科学の本は、それを読んだ子どもたちが、科学に対してこのような姿勢を持つようになることを目ざしているのですが……。なかなかむずかしいです。
  • 小社のそばにある市ヶ谷の堀端で、カラタチを見つけました。「まろいまろい、金の玉だよ~♪」と歌われたとおりの実がなっていました。
  • わたしの小さいころ、カラタチは垣根に多く使われ、アゲハチョウがそこに卵を産みにきたものですが、いまは垣根自体が減り、また棘があぶないからでしょうか、都心ではほとんどみられなくなってしまいました。
カラタチの実(2002/10/13、東京市ヶ谷)

(画像はクリックすると、少し大きくなります。)

(記)浦城信夫
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