さ・え・ら書房編集室雑記(2001/06/16更新) | ![]() |
- 6月11~13日、台北に行ってきました。新学期のいそがしい時期を終えてのささやかな気分転換といった感じの観光旅行です。
- 短期間の観光で、その国の文化に触れるには、博物館と動物園を見るのがいちばんと思っておりましたので、その2か所をメインに見てきました。
- 故宮博物院は、わたしがずっと以前から、見たい見たいと思っていたところです。テレビや本などで紹介されている所蔵品はすばらしいし、また、訪れた人からは、たいしたもんだとか、一日ではとても見きれない、などと聞いていたので、大いに期待しておりました。
- 実際にみた台湾の故宮博物院の建物は、予想よりは意外とこじんまりしていました……大英博物館のような大きな建物を想像していたのです。考えてみれば、北京の故宮から運んでくるには大きな物はむずかしく、小さくて価値のあるお宝?が中心ということで、それほど大きな展示場は必要ないのでしょう。
- 玉器、象牙細工、皇帝のおもちゃ箱、そして、陶磁器や青銅器……。どれをとってもとても人間業では作れないようなすばらしい宝物で、よい目の保養になったのでした。……感動というよりは、お宝を再確認したといった感じだったでしょうか。
- 台北郊外にある動物園は、台北の中心から通じる高架無人電車の終点にあって、それは広々とした(168ヘクタール)すばらしい緑の環境の中にありました。その広さは、たとえばペンギンを見るには入り口から1.2キロメートルも歩かなくてはならないほどです。
- 園内には、チョウの観察館とその裏手にチョウの観察遊歩道が続いていて、まずはそこを見学。平日だったせいか、園内はすいていて、そこではだれにも会いませんでした。……チョウにもあまり逢えませんでしたが……。それでも、日本にはいない青い金属光沢のチョウや、木には大きな野生のトカゲを見かけました。道路こそ舗装してありましたが、そこはまるで、自然の山を散歩しているような雰囲気がしました。
- 動物の種類は約300種とそれほど多くはありませんが、そこの動物たちは檻や狭い囲いの中で見せ物にされているというのではなく、自由に遊んでいるといった環境で、訪れたわたしも、なにかさわやかな気持ちになったのでした。
- 台北の人たちは総じて明るく活力に満ちていました。日本人にもあんな時代があったのだろうかと、帰国後の通勤途中の地下鉄内で、乗客たちの無気力な表情を見てそう思いました。ところが、ふと、車窓に映った自分の姿をみて、愕然としました。まったく皆と同じ表情だったからです。
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台北市立動物園にて……ゾウ(2001/06/12) | 台北市立動物園にて……オランウータンの子ども |
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